今週は寝不足気味ではあるが、楽しい出会いも多く充実しておりました。
その山陰出張を振り返ります。
【10月30日(月) 前泊】
昨年は夜遅くチェックインした水明荘ですが、今回は夕食を予約して入りました。
機内でスマホの設定をしていたのですが、誤まってロックを設定したようで、
チェックイン後あわてて復旧させる。
一息つき野次さん喜多さんに『今回は残念ながら会えません』とメールを送ったところ、
10分位してフロントから『喜多さんがお見えですので、替わります』と電話が入る。
急遽出張になり、ホテル近くで仕事を終えて帰ろうとした瞬間にメールが届いたとか。

2ヶ月前に3人で鳥取で会食しているのですが、思わぬ出会いが嬉しかったです。
10年前に宿泊した時、料理が美味しい印象があったのですが、
パワフル夕食は凄かったですよ〜(笑)。

【10月31日(火) 1日目】
台風の影響なのか、前夜も当日の朝も残念ながら露天風呂には入れませんでした。
散歩しながら駅に向かう途中、やはり東郷湖は撮影しておきたかった。

さて、某市役所40代キャリアデザイン研修は、33名(女性10名)。
職歴ありが12名、技術専門職が8名。
本年度異動者6名、過去に異動が無い人は2名でした。
直属の部下や後輩が居るメンバーが5名です。
今年も、開始前から会場内は比較的賑やかです(笑)。
朝一番4つの質問ですが、
”走っている”は12名、
”任されている”は27名、
”視野を広げている”は3名、
”仕事が充実している”は2名。
”任されている”が82%というのは記憶にないほど高いが、
逆に”充実している”が6%というバランスは、
私のこれまでの認識を覆すものでした。
昨年は震災直前で、今年は震災からほぼ1年経過しているので、影響しているのか…。
それでも、私の解説を聴いてくれる姿勢が強いので、期待が高まります。
『研修を楽しみにしてきた』メンバーも、
『主体性とは?』に応えてくれたメンバーも居ませんでした。
■”ガラスのコップの使いみち”では、
15個以上を目指したメンバーは4名居て、実績をあげたメンバーも4名居ました。
目標を達成できたメンバーが39.4%(13名)と、やや低調。
頭がかたくなっているのか、疲れているのか・・・。
■“歴史と体験の共有化”は、昼休みを挟んで75分にセットしました。
90分にしようかとも思ったが、後の行程を考えて思いとどまりました(笑)。

午後からも自主的に情報交換を始めてくれます。
5人組と6人組が半々ですが、5人組の方が後半になって焦りまくる…(笑)。

互いの歴史や体験を共有化することで、人が頑張れる(頑張れない)要因や、
どの様な経験を通じて成長・自律していくのか、体験的に学ぶことが出来ます。
何より、情報交換を終えた後、グループ内の親密度がグーンと高まっていきます。
話したいかどうかはともかく、自分や仕事や職場のことを知って欲しいはずだから、
職場でも他者の話を一生懸命聴いてあげようと伝えます。
その上で、テーマを絞ってまとめのメッセージを送りましたが、
情報交換で生々しい体験を共有化したのか、思いのほか集中して聴いてくれました。
■”将来像を描く”意味について、事例を紹介した後、
”働く意味(自分が何を実現したいのか)”を整理します。
まず、働く目的の%を1分間で仮説を立て、2分間グループ内で共有化します。
それぞれ価値観は違うという前提で進めているのですが、確かに違います(笑)。
『勿体無いのは、たまたま役所に入り職場に配属になり、なんとなく仕事すること!』
と刺激を与えた後は、個人ワーク25分弱、グループ内で10分間情報交換です。

働く意味を整理(文章化)して再度見直すと、割合が微妙に変わったりします。
変えることが主題ではないが、感覚的に捉えることと文章化の違いもあります。
最後に、”30才のパパ”の事例を紹介し、”ありがとう”の重要性を伝えました。
■初日の最終コーナーは、能力や財産の棚卸しです。
まず、能力に関する問題提起(事務屋の存在意義、汎用能力)をして各論に入ります。
”財産目録づくり”は、事例を紹介して刺激を与えた後、
”カンニング大歓迎”の個人ワークに25分間取り組みます。
拡散思考15分で財産目録をラベル化し、
収束思考10分でラベルをシートに貼って分類します。
今年も、あるグループを中心に、最初から最後まで誰かが声を出し笑っておりました。

情報交換(プチ自慢大会)は、迷った末に、他流試合にしました。
2日間同じメンバーだとマンネリも生じるし、
それ以上に多少なりとも庁内の視野を広げて欲しいと思ったからです。
全て3人チームなので、45分間を目処に自主運営に任せました。

ほぼ同年代ですが、職場や職種の違い、個人差で仕事の進め方も違ってきます。
互いのラベルを増やし、一部深堀をし、ラベルの位置を(高めに)貼り替えながら、
ワイワイガヤガヤ賑やかに楽しんでくれたと思います。
研修終了後、オフ会の幹事様&送迎役のMさんを待ちながら確認した感想ラベル、
思いのほか前向きに受け止めているのでホッとしました。
研修中は楽しそうに取り組んでいるが、朝一番手あげの状態が微妙だったので、
一抹の不安もありました。
もちろん、モヤモヤ状態もあるのですが、それでも2日目に期待してくれています(笑)。
【11月1日(水) 2日目】
朝、駅から会場まで向かう手段が、UD(ユニバーサルデザイン)タクシーだったので、
ドライバーのTさんとひたすらその話をする(笑)。

介護タクシーとは装備が違うので、人力が必要な部分があり、女性には辛いらしいが、
『小型料金で、夫婦で気軽に外出できるので、行動範囲が広がりありがたいです。』
というお客様の声に癒されるとのこと。
これも働く意味ですね。
朝一番、5分間のフリートークは止めて、
前日の情報交換が他流試合だったので、グループ内で15分ほど成果発表をする。

この15分が後で重くのしかかるのですが、
マイナスがあれば、それ以上にプラスもあると思っております(笑)。
■感想ラベルの共有化は、極力事例を減らし短縮化して、
全員分の感想ラベルを読み上げ、コメントを返しました。
前年は、24名分に絞ったのですが、今回の方が私らしい。
もやもや状態はあるものの、前向きに受け止める内容が多いのですが、
長文の感想もあり深い内容もあるので、一人ひとりに寄り添っていると、
結局10分の休憩を挟んで80分間語っておりました。
他社では、これだけ長引くと緊張感も溶けがちですが、
今回のメンバーは集中して聴いてくれたと思います。
■魅力的で具体的な将来像を描く為の要素は、最低3つあります。
Will:自分が何を実現したいのか(長期的視点で) ⇒ 働く意味
Can :自分に何が出来るのか ⇒ 能力や専門性(財産)
Must:自分が何をしなければならないのか ⇒ 役割や使命
WillとCanまではなんとか終えたので、Mustに入ります。
市を取り巻く環境の変化を、各自のフィルターを通した具体的な内容で
30分かけて共有化しました。
この1年間は激動の年だったと思うのですが、意外と明るく語り合っております。
マイナス要素とプラス要素のどちらが多かったかと聞くと、マイナス要素なのですが…。
環境の変化に適応していく為に、組織の存在意義・理由を考えて、組織的に対応する。
そのことがやらされ感や受け身にならない様に、主体的な課題を設定する。
本研修を契機に、こういう視点を持ちながら仕事をして欲しいと訴えております。
■午前中の最後は、個人ワークで将来像を描きました。
例年であれば午前中に終了できるのですが、この日は昼休みを挟んで25分。
積み上げ式のアプローチも大切ですが、ややもすると小さくまとまってしまうので、
拡散思考で思いつくままに発想して、それをシート上に展開します。
その簡単な手順を説明し、民間バージョンですがサンプルも提示します。
気のせいか、いつも以上にサンプルに群がる人数が多かったようです。

午後からは午前中描いた将来像の共有化です。
情報交換は50分で何とか収めてくれました。

私は、個別の将来像には触れない様にしており、盛り上がり方を気にします。
あれだけ盛り上がるのは、仕事だけに限定せず私生活のテーマも描いているからで、
後で事務局様から『この研修は、転職を奨励していませんよ!』と釘をさされていたが、
発想をそこまで広げた後足元を見つめると、恵まれた環境に気づけたりもします。
まとめでは、”仕事と私生活の積極的なバランスを大切にするママさん”の事例を
まず紹介しました。
魅力的で具体的な将来像は難しくても、事前課題から2日間の研修を通して、
今の仕事が好きだ、この仕事を通して市民に貢献したい、この仲間とだったら頑張れる
と思えたとすれば、それだけでも半歩か一歩前進だと思っております。
私生活の夢や将来像を実現するためには”種を蒔く””仕掛けを打つ”重要性を伝えて、
”将来像を実現させる”課題に入ります。
■将来像を実現させるために、仕事系と人系の現状分析をして課題を設定します。
仕事系の分析では、環境的に恵まれているメンバーが2割近く居て、
厳しい環境と認識しているメンバーは1割強でした。
情報交換では、互いの現状を共有化するだけでなく、仲間の視点を変えてあげたり、
自身の成功体験・失敗体験をアドバイスするなど、熱い30分間でした。
人系の分析は、個人ワーク25分(休憩含む)、
情報交換はテーマを絞って20分弱でしたが、
この過程で、たまたま一緒になった仲間がこれからの人的財産!
と認識したメンバーも多かったです。
まとめは、
■今まで以上に人に興味や関心を持って欲しい
■会いたい人が居たり、やりたいことがあれば、まず出来ることから行動を起こす
というメッセージを送り、最終コーナーに入ります。
■最終コーナーは、”仲間に映った自分”です。

2日間過ごした仲間から、”良かった点”と”改善点(強みを活かす)”を指摘されると、
嬉しかったり悔しかったりするだろうが、意外に素直に受け止めることが出来ます。
2日間過ごした仲間からのフィードバックだからこそ素直に受け止められたことを、
今後の部下や後輩(お子さん)の育成にも活かして欲しいと伝えて、
定刻より20分遅れて終了です。
次の目的地に向かう特急電車で確認した感想ラベル、
深くて嬉しい内容が多かったです。
原文どおりに掲載すると差しさわりがある内容もあるので編集しますが、
この2日間で、人生全般について考えてくれたメンバーも居た様です。