2018年10月17日

40代のキャリアデザイン研修2018

先週は山陰に遠征して、
懐かしい人との出会い、初めての方との出会いを楽しみ充実しておりました。
睡眠不足が残っていたのですが、今日の午睡でなんとか解消です(笑)。

【10月11日(木) 1日目】

某市役所40代キャリアデザイン研修は、28名(女性13名)。
職歴ありが16名と過半数を超えており、技術専門職が12名。
本年度異動者6名、過去に異動が無い人は2名。
直属の部下や後輩が居るメンバーが6名でした。
過去の会合は開始前から会場内が賑やかだったのですが、
今回は集合もかなりギリギリで、挨拶もやや元気が無いのです…。
一抹の不安を感じながらの、船出でした(笑)。

朝一番4つの質問ですが、
”走っている”は14名(50%)、
”任されている”は17名(61%)、
”視野を広げている”は7名(25%)、
”仕事が充実している”は9名(32%)。
手あげの状態としてはさほど悪くは無いが、
その割には傾聴姿勢も、元気度も少し物足りなさを感じました。
ただ、開始前に元気良く教室に入ってきたメンバーが、
ひょっとして保育士さんではないかとの予感があったのですが、
その通りで彼女がオーバーアクションで聴いてくれるので救われました(笑)。

”ガラスのコップの使いみち”では、
 15個以上を目指したメンバーは1名居てくれたので、
 実績が出る前に、挑戦する姿勢に対して拍手を送ります。
 結果は敢えて確認しておりません。
 初めての共同作業を、楽しみながら取り組んでくれました。
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■“歴史と体験の共有化”は、昼休みを挟んで80分にセットしました。
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 彼らなりに楽しんでくれている様子なので、5分か10分の延長も覚悟していたが、
 午後一番確認すると全6グループが午前中の65分で終了していました。
 この経験は初めてです。時間が長ければ良いというものでもないし、
 その後の時間管理も楽になるとプラス発想して、まとめに入ります。
   
 今回は、正直なところ自信がなかったが、多少洗脳する意味もあって、
 情報交換を終えた後、グループ内の親密度がグーンと高まっていることを確認します。
 その上で、@元気になって欲しい A自分(関係者)のことを大切にして欲しい
 という願いを込めた振り返りのポイントを紹介して、一旦休憩に入りました。

■”将来像を描く”意味について事例を紹介した後、
 ”働く意味(自分が何を実現したいのか)”を整理します。
 まず、働く目的の%を1分間で仮説を立て、2分間グループ内で共有化します。
 今回は、お金の割合が50%がボリュームゾーンで、一番高くて80%が数名でした。
   
 仮説は仮説として、働く意味を整理(文章化)して再度見直し、
 仲間と共有化してみると、割合が微妙に変わったりします。
 変えることが主題ではないが、
 直感で捉えたことを文章化してみることで確信が深まることもあります。
 そういうアプローチの意味も、少しずつ体感して欲しいと願っております。
 最後に、”30才のパパ”の事例を紹介し、”ありがとう”の重要性を伝えました。

■初日の最終コーナーは、能力や財産の棚卸しです。
 まず、能力に関する問題提起(事務屋の存在意義、汎用能力)をして各論に入ります。
 ”財産目録づくり”は、事例を紹介して刺激を与えた後、
 ”カンニング大歓迎”の個人ワークに25分間取り組みます。
 15分で財産目録をラベル化し、10分でラベルをシートに貼って分類します。
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 情報交換は、最近マイブームの面接形式プチ自慢大会です。
 今回は、多少時間的な余裕があったので、事例を紹介して、
  @他者との比較の前に、自分としての強みを探す
  A日常業務を振り返ってみると、自分なりの工夫や努力や苦労が見えてくる

 ことを伝えた上で、仲間の視点も活かしながら、更に目録を増やすように指示します。
 最近では珍しく、一人10分をかけました。
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 5人グループでは面接官が4名と圧迫面接のようになりがちですが、
 通常の情報交換は車座の体制なので、今誰が主役か意識が薄れてしまいます。
 主役を特定して、ラベルを増やす視点を提供し、ラベルの位置を高める手伝いをし、
 一日付き合った中で本人は気づいていない財産をアドバイスします。
 ほぼ同年代ですが、職場や職種の違い、個人差で仕事の進め方も違ってきます。
 このワークは随分集中してくれたようで、
 4人グループを含めて全てのグループが50分から55分ほどかけておりました。

研修終了後に確認した感想ラベル、
モヤモヤ状態は当然ですが、思いのほか前向きに受け止めているのでホッとしました。
ただ、感想ラベルに対するコメントをまとめるのは苦労しそうな予感です(笑)。


【10月12日(金) 2日目】

朝一番、長丁場になるので、5分間のフリートークで眠気と緊張感を飛ばす。

■感想ラベルの共有化は、当初60分で終ることを目標にしたのですが…。
 メンバーの感想がアッサリ系であればそれなりに対応もするのですが、
 意外と文章量が多いのです。ただ、少しだけ抽象度が高いのです。
 夜も朝も考えたつもりですが、中には説得調になったり、こじつけになったり…。
 50分経過した段階でまだ2グループ残っており、メンバーが引いている印象があり、
 迷った末に一旦水を入れました。10分間の休憩です。
 その休憩時間に、あるメンバーから質問というよりお叱りを受けてしまい、
 お詫びとお礼(今後に活きるので)を伝えたが、ますます自己嫌悪に陥ります。
 自分のやっていることは自己満足ではないのか?!
 それでも、残り9名分の感想を疎かに出来ないので、気持ちを切り替えます。
 結局、70分かかりました。

■魅力的で具体的な将来像を描く為の要素は、最低3つあります。
  Will:自分が何を実現したいのか(長期的視点で) ⇒ 働く意味
  Can :自分に何が出来るのか            ⇒ 能力や専門性(財産)
  Must:自分が何をしなければならないのか     ⇒ 役割や使命

 WillCanまでは充分とは言えないが仮説は立てたので、Mustに入ります。
 民間でのこのセッションは”自社の自己否定”に取り組むのですが、役所では難しい。
 ”市を取り巻く環境の変化”を、各自のフィルターを通した具体的な内容で
 40分かけて共有化しました。
 ワイワイガヤガヤ楽しそうに語り合っておりますが、
 マイナス要素とプラス要素のどちらが多かったかと聞くと、マイナス要素なのです。
 厳しい現実を直視して、課題解決に向けてはプラス発想で考え行動していく。

 環境の変化に適応していく為に、組織の存在意義・存在理由を考えて、
 民間・国・県・他市町村と連携しながら、組織的に対応していく。
 そのことがやらされ感や受け身にならない様に、主体的な課題を設定する。
 本研修を契機に、こういう視点を持ちながら仕事をして欲しいと訴えております。

■午前中の最後は、個人ワークで将来像を描きました。
 私生活の夢を描いて実現させて自信をつけ、次に仕事で理想を描いた事例を紹介し、
 民間人のサンプルを示して、表現や展開方法のアドバイスを送ります。
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 午前中の30分+昼休みを自分のペースで使います。
 積み上げ式のアプローチも大切ですが、ややもすると小さくまとまってしまうので、
 拡散思考で思いつくままに発想して、それをシート上に展開します。
   
 午後からは午前中描いた将来像の共有化です。
 情報交換は40分にセットして、何とか45分で収めてくれました。
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 私は、個別の将来像には触れない様にしており、盛り上がり方を気にします。
 かなり盛り上がったのは、仕事だけに限定せず私生活のテーマも描いているからで、
  人生を通して今後どうなりたいかを描き、
  それを実現する為にも組織の財産や環境を活かす!
 という発想や行動が必要だと思っております。
 メンバーのテンションは徐々に上がっていきます(笑)。

 まとめでは、魅力的で具体的な将来像は難しくても、事前課題〜研修を通して、
 今の仕事が好きだ、この仕事を通して市民に貢献したい、この仲間とだったら頑張れる
 と思えたとすれば、それだけでも半歩か一歩前進だと伝えております。
 
■将来像を実現させるために、仕事系人系の現状分析をして課題を設定します。
 将来像を描いた段階では少しテンションも上がるのですが、
 ではどの様にして実現に近づけていくか課題を設定する段になると…。

 仕事系の分析では、環境的に恵まれているメンバーがほとんどで、
 厳しい環境と認識しているメンバーはごくわずかでした。
 初日朝一番の”仕事が充実している”割合がもう少し高くても良いと思うのだが…。
 情報交換では、互いの現状を共有化するだけでなく、仲間の視点を変えてあげたり、
 自身の成功体験・失敗体験をアドバイスするなど、熱い30分間でした。

 人系の分析は、個人ワーク15分、
 情報交換はテーマを絞って25分弱でした。
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 この過程で、たまたま一緒になった仲間がこれからの人的財産!
 と認識したメンバーも多かったです。
 まとめは、
   ■今まで以上に人に興味や関心を持って欲しい
   ■会いたい人が居たり、やりたいことがあれば、まず出来ることから行動を起こす
 というメッセージを送り、最終コーナーに入ります。

■最終コーナーは、”仲間に映った自分”です。
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 2日間過ごした仲間から、”良かった点”と”改善点(強みを活かす)”を指摘されると、
 嬉しかったり悔しかったりするだろうが、意外に素直に受け止めることが出来ます。
 2日間過ごした仲間からのフィードバックだからこそ素直に受け止められることを、
 今後の部下や後輩(お子さん)の育成にも活かして欲しいと伝えて、
 ほぼ定刻で終了です。

次の目的地に向かう電車で確認した感想ラベル、
朝の反省もあるので覚悟しておりましたが、思いのほか嬉しい内容が多かったです。
初日の感想は、キーワードを探すのに苦労した面もあったが、
2日目の感想には彼らの生の声や気持ちが込められていたと思います。
posted by Tadashi Yano at 22:30| Comment(0) | 研修・セミナー
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