2017年11月12日

6年目の11名様

自宅です。
昨日までの中堅社員研修の様子をまとめておきます。

【11月10日(金) 1日目】

某社中堅社員研修は、20代後半のメンバーを中心に11名。
職歴ありは1名、技術専門職9名、本年度異動者5名、異動なしは4名、
既婚者2名でパパ1名、後輩が居る者3名です。
昨年は男性のみ7名でしたが、今年は2グループ編成なのでどうなるか…。

朝一番4つの質問ですが、
走っている”は7名、
任されている”は8名、
視野を広げている”は3名、
仕事が充実している”は5名という状態。
昨年ほどではないが、
任されている”比率が高い割に、
充実している”比率がやや低いことが気になります。

私は開始30分前には教室に入っていましたが、
関西のNさんが登場するだけで賑やかになる。
いじり甲斐がありそうです(笑)。
私の自己紹介から4つの質問までの傾聴姿勢もまずまずなので、期待をする。
同期なので、自己紹介というより近況報告でしたが、
2分間延長で楽しそうに語り合っております。
研修を楽しみにしてきてくれたメンバーは居なかったが、
主体性とは”の問いかけに応えてくれたのはKさんの一言。
こうやって、真っ先に発表することです。
ますます期待が高まります。

■オリエンテーションで”行動の現状分析”をした最後に、
 『後輩の様子がおかしいと思った時、まず何をしますか?』と問いかけます。
 マネジメント系の研修でも、期待する回答はほぼ出てこないのですが、
 後であるメンバーから参考にすると言ってもらえました。

■一旦休憩後、研修での約束ごとを確認した流れで、発想力のトレーニングです。
 ”ガラスのコップの使いみち”では、15個以上を目指すメンバーは居ませんでしたが、
 実績として1名が結果を出してくれました。
 更に、当初設定した目標をクリアしてくれたメンバーが9名(82%)でした。
 ”目標設定”の意味を体感してもらえたかもしれないが、
 設定が甘くなかったかとチェックすることも大切とつぶやく。

 予行演習後、
 ”理想のビジネスプロ”の要件に個人で3分、グループで10分かけて取り組みました。
 Aグループ(6名)は、個人19個、グループ77個、
 Bグループ(5名)は、個人16個、グループ49個でした。
 当社のギネスは、個人26個、グループ71個だったので、ギネス達成!です。

 自分(達)で考えた理想のビジネスプロに近づく為に何をするのか考えて欲しいし、
 ”思い込みの排除”と”相互学習”の重要性を体感して欲しかったのです。

■”歴史と体験の共有化”は、時間設定を彼らに任せました。
 何をするか説明した後、何分必要か数分で検討してもらいます。
 結果、Aグループ:80分、Bグループ:60分。
 仕事経験が6年なので、生い立ちから入るとはいえ、アッサリ終るケースもあるが、
 一人目二人目と進むうちに発表時間が延びて行くケースもあるのです。
 今回は余裕もあるので、延長申請があれば早めにするという約束で、80分に設定。
   IMG_20171110_113922.jpg

 同期とはいえ、前回の研修は2年目フォロー研修だったらしいので、
 4年間の仕事経験での成功体験、失敗体験等、生々しい話も聞こえてきます。
 仲間と体験を共有することで『辛いのは自分だけじゃない』と安心することも大切です。
 ただ、そこで止らないように、互いの会社も職場も職種も違うが、
 皆で知恵を出し合いながら、現状をもっと良い方向に持っていける2日間にしていこう!
 と伝えております。

■休憩後、”84才のおばあ”の事例を紹介して、
 ”夢を描いて実現に向けて取り組む意味”を紹介しました。

 その上で、Will:何をやりたいのか(長期的に)である”働く意味”を整理します。
 役所でも民間企業でも、技術専門職さんは冒頭『今更キャリア?』となりがちですが、
 働く意味を整理することで、仕事や周囲の見方が変わることも多いのです。
 
 まず、働く目的の%を1分間で仮説として表したのですが、
 お金の割合が30〜50%がかなり目立ち、他社よりも理想派が多いかな?
 消防士の事例を紹介して、”働く意味を整理することはスタート”であることを伝え、
 簡単なツールを使い25分でかけて整理(文章化)します。
 情報交換は、6名体制もあるので、12分にセットしたが、10分弱で終了です。

 パパが一人だけで9名が独身でしたが、
 ”30才のパパ”の事例を紹介して、何の為に働くのか≒誰の為に働くのか
 に繋がることを説明し、更に”ありがとうございます”の意味も伝えて一旦終了です。

■次に、Can:何が出来るのかである能力や専門性を整理します。
 事例で刺激を与えてから、”財産目録づくり”は、
 拡散思考でラベル作成15分、収束思考でラベル貼り10分に取り組みます。
 一応個人ワークですが、いつも以上にワイワイガヤガヤやっております。
 特に、Aグループが…(笑)。
   IMG_20171110_155010.jpg

 プチ自慢大会という名の情報交換は、他流試合にしました。
 4人チームと3人チームなので、休憩を含む60分に設定。
   IMG_20171110_162009.jpg

 ”財産目録”のラベルを増やし、内容を深めることがメインテーマですが、
 同じCE職でも事業所や上司や個人によって仕事の進め方が違います。
 更に、会社は様々な職場や職種と人で成り立っており、
 様々な努力や工夫や苦労があることを知ってもらいたいのです。

■夕食後取り組んだのが『わが社(G)は必要ない!?』という模擬ディベート。
 今年から、関連企業からも2名が参加してくれました。
 とはいえ、新人時代から同期なので、さほど心配はありません。

 ここ数年、社長と総務部長にオブザーブして頂いているのですが、
 今年は社長が急遽欠席となり、人在育成PJ担当のH取締役が来られました。
 また、総務人事のKマネージャーにもオブザーブして頂いたのですが、
 資料を紐解くと、彼女は20年前の若手研修受講者で、私の直前の席でした。
 昔の受講者と、こういう形で再会できるのも、この仕事ならではです。
 余談ですが、当時の彼女の感想ラベルの内容も素敵でした(笑)。

 まず、グループ内で予行演習をするのでチーム編成。
 理想的には、個人の見解と逆の立場をとった方が有利なのでしょうが、
 大体じゃんけんで決まっています。
 相手チームと距離をあけて、作戦タイム。
   IMG_20171110_185902.jpg
 ディベートモード10分、仲良しモード10分を終えて、
 自グループが必要派と不要派のどちらをとるか検討会です。
   IMG_20171110_191614.jpg
   
 両グループ共に同じ立場を希望したら、個人でまとめるつもりでしたが、
 うまい具合にAグループが不要派、Bグループが必要派を希望しました。
 作戦タイムは、すでに下地が出来ているので10分にしました。
 それでも、中には対立グループの職種別の構成を考慮しながら作戦を練る場面も。
 事前情報では、当初不要派は反論していけばOKと思っていたようです。
   
 いよいよ本番ですが、ディベートモードでは必要派は正攻法で理由を展開し、
 不要派は色々反論するが、比較的無理なく返して行きます(笑)。
   IMG_20171110_194944.jpg

 途中で迷走する時間帯もありましたが、ディベートモードは25分ほどで止めました。
 このワークでは、ディベートモードにはあまり期待はしておらず、
 仲良しモードで彼らの現場感覚にもとづいた本音の声を期待しております。
 その為に、社長や役員がオブザーブしてくれていると思っているので…。
 仲良しモードでは、一人1回以上、自身の仕事や職場を通して実感している
 企業グループの存在意義や存在理由、強み弱みを発言し共有化します。
 今回も、客先常駐しているメンバーが多いし、忙しく走っているので、
 企業(G)の存在理由などは考えていなかったと思います。
 これを機会に考えていくキッカケにしてもらうことも大切です。

 仲良しモードの終了後、私から一般的な視点提供をした後、
 取締役から、会社の現状と将来計画と課題、彼らへの期待を熱く語って頂けました。

 一日集中して取り組んでくれたこともあり、予定より30分早めに終了です。
 感想ラベルを書いて提出後、懇親会に入ります。

【11月10日(金) 懇親会】

 懇親会の一次会は、約1.5時間でした。
   IMG_20171110_212911.jpg
 取締役も、総務部長も、マネージャーも、
 積極的にメンバーと会話をしております。
 私はあまり動かず、近寄ってきたメンバーと話しましたが、
 今年は特にお悩み相談もなく、昼間聞こえてきた情報の裏づけをとったり、
 勤務地も違うのでご当地の話題を聞かせてもらったり、
 ホッと一息ついて、翌日に繋がるひと時でした。

 部屋に戻って確認した感想ラベル、
 いつになく短文が多いのですが、彼らの前向きな想いは充分伝わります。
 11名分なのでいつもより楽ですが、
 一人に1つから3つ事例を紹介したり、アドバイスを考えていると、
 やはり2時間くらいかかります。
 それでも、彼らの感想を読み込みながら、翌日への期待も高まります。


【11月11日(土) 2日目】

早起きして、前夜まとめたコメントをもう一度見直す。
11名分なので気分は楽ですが、少し疲れが…(苦笑)。

■今年は、メンバーが小気味よく課題を進めてくれる(特にBグループ)ので、
 多少余裕があります。昨年は7名体制だったこともありますが…。
 朝一番、一人1分程度緊張感と眠気を取るために、フリートーク。

 振り返り時間の目標は50分でしたが、”能力開発のポイント”も含め
 熱いメッセージを送った割には、なんとか60分弱で終了できました。

■一旦休憩後、”将来像を描く”に入ります。
 手順を簡潔に解説した後、拡散思考を奨励して個人ワーク30分に取り組む。
   IMG_20171111_100125.jpg

 情報交換は、希望をとるとAグループ:30分、Bグループ35分。
 35分でスタートしたが、実際には45分かけておりました。   
 それにしても、進行が早い。
   IMG_20171111_110208.jpg

 多数派の職種では、多様な将来像を描くことは難しいかもしれないが、
 自身の働く意味を充実させ、強みを伸ばして発揮していく方向で、
 大きいとは言えないが、様々な将来像がラベル化されていました。
 あの笑い声からすると、仕事よりも私生活で盛り上がったのかなぁ(笑)。
 それでも、私生活の将来像や理想を実現する為には、
 経済的裏づけと時間的余裕を確保しなければならず、
 仕事のやり方もこれまでと同じではまずいのです。
 そんなことに、少しでも気づいてくれると嬉しいのですが…。

■午前中、まだ時間的余裕があったので、先に進めていきます。
 たぶん、ここ数年話していなかったと思うが、
 私がこの世界に飛び込んできた経緯を紹介し、
 その流れで、”種を蒔く、仕掛けを打つ”重要性を紹介した上で、
 ”将来像実現の為の課題化”に入りました。

 まず、”仕事系”のテーマから入ります。
 私がある程度リードした後で個人ワークに7分間取り組み、
 そのまま約40分かけて情報交換を行いました。
 私も彼らの傾向を確認したいので、ウロウロ回りましたが、
 ”かなり恵まれている”メンバーは2名で、
 ”やや恵まれていない”メンバーが3名、
 ”あまり恵まれていない”メンバーが1名でした。
 初日4つの質問に対する手あげの状態からすると、もう少し低いのかと思っていたが、
 微妙にずれておりました。
 ただ、この課題も日頃漠然と捉えている職場や仕事の状態を細分化することで、
 恵まれた環境に甘えていた自分、悩んでいる理由や原因が見えた自分が居るかも…。
 全体像を俯瞰するのも大切だが、細部を分析し再度全体を見渡す重要性を伝えて、
 私なりのアドバイスを送っております。

■次は、”人系”のテーマに入ります。
 20分弱かけて、拡散思考で人脈マップを作成した後、
 30分間互いの人的財産を共有化しました。
   IMG_20171111_134757.jpg
   IMG_20171111_134811.jpg

 私からは、”人に興味や関心を持つ重要性”を特に強調し、
 ”三宅先生”という私の原点である幼稚園の恩師を紹介し、
 最終コーナーに入ります。

■いつもは、バタバタと最終コーナーに入るのですが、今回はワンクッション。
 宿題ではなくお土産の”キャリア活動計画”を作成する目的と手順、
 特に”行動を変える”重要性とその切り口を紹介できました。

■最終コーナーは、”相互フィードバック”で締めました。
 順番に、一人が外に出て2日間を振り返った自己評価をしている間に、
 残ったメンバーで協議してフィードバックラベルを作成してプレゼントします。
   IMG_20171111_145402.jpg

 特に時間指定はしませんでしたが、珍しく両グループがほぼ同時に終了〜。
 結局50分かけていましたが、昨年は7人だったとは言え90分でした(笑)。 

 プラス発想で仲間の”強み”に着目するが、
 ”改善点”を指摘することも大切!と伝えたのですが、結果はどうだったでしょうか。
 
 私からは、2点に絞ってメッセージを伝え、2日間の研修は終了です。
  1.フィードバックは耳に痛い内容も心地よい内容もあったと思うが、
    2日間一緒に過ごした仲間からのプレゼントだから素直に受け止められる。
  2.もらった内容に一喜一憂するだけではなく、今後他者をリードしていく上で、
    相手を知る・行動を共にするなど気づいたポイントを忘れずに実践して欲しい。
 

毎年のことですが、私がいつもの様にサラッとまとめた後、
元受講者(ほぼ1期生?)でもある事務局Mさんが、
事務連絡だけでなくかなり熱〜いメッセージを送ってくれました。
事務局様が熱いからこそ、講師も受講者も活きるのだと思います。深謝。

帰りの電車で確認した感想ラベル、ほぼ安心していましたが、
初日の文章量の倍以上の熱いメッセージが届きました。
2日間で、考えたり感じたり、気づいたことがあれば、
それをベースに行動を変えてくれることを切に願っております。
posted by Tadashi Yano at 15:38| Comment(0) | 研修・セミナー
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: